2022.10.11
道案内の英語
これだけは覚えておきたい 道案内の英語フレーズ(後編)
これだけは覚えておきたい道案内の英語フレーズ10選、残りの5つをさっそく見ていきましょう!
(前編はこちら)
困っている旅行者に対して、自分から助けを申し出るとき、一番簡単な言い方がこの“I’ll…”で始まる表現です。
「I’ll」は「I」と「will」をくっつけたもので、会話ではこの短縮形を使うのが普通です。
ここに隠れているwillが、助けたいというこちらの意思を表します。
そのあとに、自分がしてあげたいアクションを入れて、
“I’ll help you.”(助けますね)
“I’ll check.”(調べますね)
というふうに使います。
(今回は駅員さんのほうへ「行って」「聞く」ので、goとask、動詞が2つあります。)
簡単ですね!
ただ一つだけ注意点があります。
このI’llで始まるフレーズは、自分の意思(will)が中心にあり、「こうしてあげよう」とこちらが決めたことを、率先して実行する感じになります。
悪く言うと、相手が本当にそうしてもらいたいか、意思確認をしないまま一方的に進めることになるので、
「駅員さんに聞いてきましょうか?」
「もしよかったら駅員さんに聞いてきますよ」
といった言い方に比べると、テキパキとした印象を与えます。
それが好まれることもありますが、たとえばバス停まで連れていってあげたり、かばんを持ってあげたりする状況では、こちらの積極性が強引に感じられたり、不審に思われたりする恐れがあります。
ですので、申し出の内容によっては、相手の意思を確認するアプローチ(後述 #8)を取るようにしてください。
電車の運賃やお店の閉店時間にはじまり、レストランのベジタリアン対応や、地震が起きたときの災害情報まで、ネット検索なしに旅行者からの質問にすべて答えるのは至難の業です。
「自分が知らないことを聞かれるのは当たり前」という認識で、そのときに備えてこのフレーズを言ってからスマホで検索するシミュレーションをしておきましょう。
電話で問い合わせる場合は、“Let me call the restaurant.”のように変えるだけでOK。
ちなみにこの「Let me」、直訳は「私にさせてください」と許可をもらう言い方なのですが、#6の「I’ll」同様、こちらからヘルプを申し出るときにもよく使います。
それから、このフレーズを言う前に、
“Hold on a second.”(ちょっと待ってくださいね)
“Could you give me a minute?”(少しお待ちいただけますか?)
のような一言を添えられるとよりいいですね。
バス停やお店の場所を聞かれたとき、距離は遠くないのに行き方を言葉で説明するのが難しい場合があります。(特に京都の道案内ではよくある気がします。)
そんなときに使えるのがこのフレーズです。
ポイントは、相手の意向を確認し、「あくまであなたがお望みなら」と、相手に決定権があることをはっきりさせている点です。
これも申し出の表現ですので、すでに見た“I’ll…”と“Let me…”を使って、
“I’ll take you there.”
“Let me take you there.”
としても、英語としては100%正しいです。
ただ#6で述べたとおり、旅行者からすると、知らない場所まで知らない人についていくわけですから、不安に思って当然です。
ですので、このような状況では“I’ll…”ではなく“If you’d like, I can…”を使うことで、相手が断りたいと思ったときにNoと言いやすい雰囲気にしてください。
なお、“If you’d like”は“If you want”を丁寧にした表現です。
少しカジュアルになりますが、“If you want, I can…”で問題ありません。
ちなみにこのcanは可能性を意味し、「そんなこともできますけど」「そんな選択肢もありますけど」いかがですか?というニュアンスになります。
最後にもう一点だけ。
こうした「親切すぎる」とも思われるようなヘルプを申し出るときは、理由も追加すると納得してもらえやすくなります。
If you’d like, I can take you there. It’s not far at all.(全然遠くありませんので)
If you want, I can take you there. I’m going in the same direction.(私も同じ方向に行きますので)
旅行者の質問に答えるだけでなく、相手に喜んでもらえるようなナイスアドバイスをしたいですよね。
旅行者の計画に明らかに無理がある場合、たとえば新幹線の出発時間が迫っているのに、タクシーではなく歩いて駅に向かいたい、というような旅行者には、タクシーを使うようにはっきり提案したほうがいいですよね。
でもそうしたケースを除いては、旅行者への提案は原則、相手の意向を尊重した、控えめなトーンにするのがベスト。
そんなときに役に立つのがこの“You might want to…”という表現。toのあとに、相手にしてもらいたいアクションが続きます。
You might want to make a reservation.(予約をしたほうがいいかもしれませんね)
You might want to go there early in the morning.(そこには朝早く行ったほうがいいかもしれませんね)
控えめな提案の表現はほかにもいろいろありますが、まずはひとつ、このフレーズをマスターしてください。
「駅に着いたら7番出口を出て、まっすぐ歩いて3つ目の信号を右に曲がって、もう少し行くと左手に郵便局が見えるので・・・」
ちゃんと目的地にたどり着けるように、必要な情報を残らずすべて伝えてあげないと、と思う親切心が、かえって相手を混乱させることがあります。
土地勘のない旅行者が一度に覚えられる情報の量には限界があります。
道案内が長くなりそうなときは、ひとりで一から十まで説明しようとせず、ほかの人にバトンを渡すような感覚で、あえて一部分だけの案内にとどめたほうが相手も助かります。
***************************************
以上、英語道案内の鉄板フレーズ10選でした!
どれかひとつでも、みなさんが道案内をするときに役に立てばうれしいです。
またこれを読んで、「同じようなことに興味がある人たちと一緒にステップアップしたい!」と思ってくださった方は、ぜひ当プロジェクトの説明会にお越しください。
説明会の詳細はこちら
(前編はこちら)
6. I’ll go and ask the station staff.
(駅員さんに聞いてきますね)
(駅員さんに聞いてきますね)
困っている旅行者に対して、自分から助けを申し出るとき、一番簡単な言い方がこの“I’ll…”で始まる表現です。
「I’ll」は「I」と「will」をくっつけたもので、会話ではこの短縮形を使うのが普通です。
ここに隠れているwillが、助けたいというこちらの意思を表します。
そのあとに、自分がしてあげたいアクションを入れて、
“I’ll help you.”(助けますね)
“I’ll check.”(調べますね)
というふうに使います。
(今回は駅員さんのほうへ「行って」「聞く」ので、goとask、動詞が2つあります。)
簡単ですね!
ただ一つだけ注意点があります。
このI’llで始まるフレーズは、自分の意思(will)が中心にあり、「こうしてあげよう」とこちらが決めたことを、率先して実行する感じになります。
悪く言うと、相手が本当にそうしてもらいたいか、意思確認をしないまま一方的に進めることになるので、
「駅員さんに聞いてきましょうか?」
「もしよかったら駅員さんに聞いてきますよ」
といった言い方に比べると、テキパキとした印象を与えます。
それが好まれることもありますが、たとえばバス停まで連れていってあげたり、かばんを持ってあげたりする状況では、こちらの積極性が強引に感じられたり、不審に思われたりする恐れがあります。
ですので、申し出の内容によっては、相手の意思を確認するアプローチ(後述 #8)を取るようにしてください。
7. Let me check on my phone.
(携帯で調べてみます)
(携帯で調べてみます)
電車の運賃やお店の閉店時間にはじまり、レストランのベジタリアン対応や、地震が起きたときの災害情報まで、ネット検索なしに旅行者からの質問にすべて答えるのは至難の業です。
「自分が知らないことを聞かれるのは当たり前」という認識で、そのときに備えてこのフレーズを言ってからスマホで検索するシミュレーションをしておきましょう。
電話で問い合わせる場合は、“Let me call the restaurant.”のように変えるだけでOK。
ちなみにこの「Let me」、直訳は「私にさせてください」と許可をもらう言い方なのですが、#6の「I’ll」同様、こちらからヘルプを申し出るときにもよく使います。
それから、このフレーズを言う前に、
“Hold on a second.”(ちょっと待ってくださいね)
“Could you give me a minute?”(少しお待ちいただけますか?)
のような一言を添えられるとよりいいですね。
8. If you’d like, I can take you there.
(もしよかったら、そこまでお連れしますよ)
(もしよかったら、そこまでお連れしますよ)
バス停やお店の場所を聞かれたとき、距離は遠くないのに行き方を言葉で説明するのが難しい場合があります。(特に京都の道案内ではよくある気がします。)
そんなときに使えるのがこのフレーズです。
ポイントは、相手の意向を確認し、「あくまであなたがお望みなら」と、相手に決定権があることをはっきりさせている点です。
これも申し出の表現ですので、すでに見た“I’ll…”と“Let me…”を使って、
“I’ll take you there.”
“Let me take you there.”
としても、英語としては100%正しいです。
ただ#6で述べたとおり、旅行者からすると、知らない場所まで知らない人についていくわけですから、不安に思って当然です。
ですので、このような状況では“I’ll…”ではなく“If you’d like, I can…”を使うことで、相手が断りたいと思ったときにNoと言いやすい雰囲気にしてください。
なお、“If you’d like”は“If you want”を丁寧にした表現です。
少しカジュアルになりますが、“If you want, I can…”で問題ありません。
ちなみにこのcanは可能性を意味し、「そんなこともできますけど」「そんな選択肢もありますけど」いかがですか?というニュアンスになります。
最後にもう一点だけ。
こうした「親切すぎる」とも思われるようなヘルプを申し出るときは、理由も追加すると納得してもらえやすくなります。
If you’d like, I can take you there. It’s not far at all.(全然遠くありませんので)
If you want, I can take you there. I’m going in the same direction.(私も同じ方向に行きますので)
9. You might want to get a one-day pass.
(一日乗車券を買ったほうがいいかもしれませんね)
(一日乗車券を買ったほうがいいかもしれませんね)
旅行者の質問に答えるだけでなく、相手に喜んでもらえるようなナイスアドバイスをしたいですよね。
旅行者の計画に明らかに無理がある場合、たとえば新幹線の出発時間が迫っているのに、タクシーではなく歩いて駅に向かいたい、というような旅行者には、タクシーを使うようにはっきり提案したほうがいいですよね。
でもそうしたケースを除いては、旅行者への提案は原則、相手の意向を尊重した、控えめなトーンにするのがベスト。
そんなときに役に立つのがこの“You might want to…”という表現。toのあとに、相手にしてもらいたいアクションが続きます。
You might want to make a reservation.(予約をしたほうがいいかもしれませんね)
You might want to go there early in the morning.(そこには朝早く行ったほうがいいかもしれませんね)
控えめな提案の表現はほかにもいろいろありますが、まずはひとつ、このフレーズをマスターしてください。
10. Just ask someone when you get to the station.
(駅に着いたら誰かに聞いてください)
(駅に着いたら誰かに聞いてください)
「駅に着いたら7番出口を出て、まっすぐ歩いて3つ目の信号を右に曲がって、もう少し行くと左手に郵便局が見えるので・・・」
ちゃんと目的地にたどり着けるように、必要な情報を残らずすべて伝えてあげないと、と思う親切心が、かえって相手を混乱させることがあります。
土地勘のない旅行者が一度に覚えられる情報の量には限界があります。
道案内が長くなりそうなときは、ひとりで一から十まで説明しようとせず、ほかの人にバトンを渡すような感覚で、あえて一部分だけの案内にとどめたほうが相手も助かります。
***************************************
以上、英語道案内の鉄板フレーズ10選でした!
どれかひとつでも、みなさんが道案内をするときに役に立てばうれしいです。
またこれを読んで、「同じようなことに興味がある人たちと一緒にステップアップしたい!」と思ってくださった方は、ぜひ当プロジェクトの説明会にお越しください。
説明会の詳細はこちら